Feedback Sheet 「トイレのつまり」
現象
トイレの流れがわるい。
流したモノが逆流してくる。
対策
● 原因 1 <尿石の固着>
尿の約95%は水分です。
その中に、0.05%の尿酸と、0.54%のアンモニアが入っています。
それらが、便器の水の中で停滞し分解されることにより、尿石となり沈殿
して溜まります。
・夜中にトイレでおしっこをしたが、流さない場合、尿石が発生しやすい
環境となります。
・節水のためロータンクのなかに、水の入ったペットボトルを入れるなど
をしている場合も同様です。
○ 対策
通常の使い方をしていれば、問題は発生しないと思われます。
ただし、<写真1>のお客様は、上記のような間違った使い方などは一
切していないとのことでしたが、尿石が大量に付着していました。
トイレの流れが悪いとのことで、色々と調査しましたが解決せず、最終的
にトイレの交換をしました。
交換後はスムーズに流れるようになり問題解決です。
そうなると、原因は??? 当然、便器本体にあります。
そこで、取り外した問題の便器を廃棄する前に、叩き割ってみました。
すると、<写真1>のように尿石がビッシリと付着していて、トイレのなか
の流れるべき配管の直径が大幅に狭くなっていました。これが流れが悪い
原因でした。
このお客様の場合は、体質が関係していたかもしれません。
持病等で、服用している薬も影響があるかもしれません。
かもしれません・・・で申し訳ないのですが、今回原因は断定はできません
でした。
ただし、尿石は多かれ少なかれ付着するものです。
今回の例はたまたま多かったと解釈するしかありません。
また、一昔前の便器では表面のコーティングが粗いため付着しやすかった
とも考えらます。
尿石は、便器の水のあるところや、水の通路にできるので、トイレの基本
的な洗浄機能を悪くさせます。
また、異臭が発生します。
目に見える箇所は、ある程度清掃ができるので良いのですが、問題は水
没している箇所です。
ここは発見が難しく、長期間において放置されると、硬く石化してしまいます。
また問題なのは、硬く石化してしまった尿石には、さらに次から次へと尿石
が付着してしまうことです。
以下に尿石の除去方法をご紹介します。
① トイレの水溜まりを灯油ポンプなどで吸い出します。
② サンポールを注ぎ込みます。
③ 一晩放置してからパイプブラシなどで、こすれるところはこすります。
④ 最後に、水を大量に流して終了です。
*サンポールはウォシュレットや他の部分に付着すると問題が発生しま
すので、余分な箇所に付着しないように養生をしてから作業してください。
*サンポールは換気を十分配慮して作業してください。
● 原因 2 <単純に汚物のつまり>
汚物やペーパーの使いすぎが、つまりの原因になります。
○ 対策
<写真3>のようなトーラーと言う機械を使います。
ワイヤー状の細い管を、つまりの原因となっているであろう箇所に突っ込みます。
管が自在に曲がるので、入り組んだ箇所や奥まで入ります。
回転させてグリグリと異物を除去します。
また、ホームセンターでもよく売っている「ラバーカップ」通称「しゅっぽん」でも
軽微なつまりは解消できます。