Feedback Sheet 「タイルの納まり」
現象
タイルのコーナー部分の納まりがカッコ悪い。
タイルのコーナー部分が割れる。
対策
● <トメ加工>
壁の1面のみにタイルを貼る場合はよいのですが、複数の壁面にタイル
を貼る場合は、必ず「出隅部分」と「入り隅部分」がでてきます。
問題は、出隅部分のタイルをどのうように貼ったら綺麗にカッコ良くなるか
です。
様々な納め方があるのですが、今回は「タイルのトメ加工」の裏技をご説
明します。
出隅部分のタイルを単純に貼っていくと、どちらかのタイルの厚み部分を
見せることになります。
この厚みを見せる場合、そのままのタイルですと厚み部分がきたなく、見
せる面として使えません。そこで、この厚み部分(コバ部分と言う)を事前
に工場で磨いてつるつるにして綺麗にしたコバを見せて使います。
しかし、タイルのモノによっては、コバを磨いたところで、思ったような綺
麗さが得られない場合もあります。
そこで登場するのが、写真01の「トメ加工」です。
タイルとタイルがぶつかる面を、斜め45°に工場で加工してもらいます。
すると、写真02のように、ピタっと綺麗な90°になります。
しかし、この「トメ加工」ですが、1点だけデメリットがあります。
一見、ピン角の90°でカッコ良いのですが、タイルを斜め45°に鋭角に
加工する訳ですから、先端の部分が割れやすくなります。
地震などで建物自体が揺れる場合などは割れが顕著となります。
そこで、弊社では、先端部分に小さな面をつけます。面といっても0.5㎜
から1㎜程度です。この加工を施すことで、先端部分の割れのリスクがか
なり減ります。
● <コバ磨き加工>
タイルそのものの、厚みがある場合、厚み部分(コバ部分)を磨き、見せ
る納まりのことを言います。
通常、タイルは平モノと言って、何も言わなければ表面だけが綺麗なタイ
ルが入荷されます。厚み部分(コバ部分)は、タイルをカットしたままとなって
おり、仕上げで見せれる状態ではありません。
そこで、事前に「コバ部分を●●m分磨いてください!」と注文しておきま
す。すると、工場で表面と同じくらい綺麗に磨いてくれます。
その磨いたコバを見せる訳です。(写真03、04参照)
上記の<トメ加工>とは違った重厚な印象になりますね。
尚、写真03、04は、人造大理石です。
タイル貼りには、種類、大きさ、色柄が物すごく沢山あります。メーカーカタログだけを見て「これ素敵!」と決めてしまうのは危険です。タイルには、壁に貼るタイル、床に貼るタイル、外に貼るタイル、と用途ごとに異なる性能をクリアしていなければなりません。例えば、玄関の床タイルでは①耐久性、②防汚性、③清掃性 ④防滑性 ⑤耐水性が要求されます。最後に意匠性(デザイン性)を考えましょう。逆に、丈夫なら何でも良い訳ではなく、裸足で歩く浴室の床タイルの表面材質が鋭角であれば痛いし、危険ですね。タイルの選定、施工は弊社にお任せください!